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(注1) 押井は'81年10月の「うる星やつら」TV放映の第1回からチーフ・ディレクターを務め、'84年3月(「ビューティフル・ドリーマー」封切の翌月)に降板している。
(注2) フジテレビ系、'84年3月28日放映。この作品が押井の最後の演出作品となった。
(注3) 考えれば、その1999年がもう来てしまった。レイバーも、機動警察もいまだ誕生していない。
(注4) インタビューによれば、この作品は押井の企画ではなく、製作のバンダイから押井の所へ持ち込まれたものだという。それでいていかにも押井的な世界にまとまっているのは見事である。(徳間書店刊「ロマンアルバム・攻殻機動隊/押井守の世界」より)
(注5) 素子(もとこ)という名前は別の読み方をすれば“そし” とも読め、これは電子回路上のデバイスもしくはマイクロ・チップの意味である。これは象徴的である。余談だが、我が国最初の女性による銀行コンピュータ・システムを悪用した犯罪の実行者の名前が伊藤素子であった。関係ないか。
(注6) ちなみに、SF界の大御所、ロバート・A・ハインラインの著作に「人形つかい」という作品がある。人類の脳に寄生するエイリアンを描く侵略もので、電脳を侵略する謎の生命体にこの名前をつけたのは、ハインラインに敬意を表してのことかも知れない。
(注7) この“人形使い”は、借用している義体は女性だが、声は男の声である。このことによって、2体の“融合”とは、“男女の結合”をも暗示していることになる。(押井自身もこれは両者の結婚であると述べている。−前掲「押井守の世界」より)