TAXI A (仏:ジェラール・クラウジック)

 1作目がヒットしたので早速パート2が作られたのだが、これがフランスで超大ヒットしているらしい。内容的には前作よりさらにマンガ的になっている。何しろ日本から来た政府高官が、日本のヤクザ組織から派遣された忍者!グループに誘拐され、対するフランス警察も“ニンジャ作戦”と呼ぶカラテ得意のチームを繰り出すという具合に、てんでハチャメチャなのである。翼がせせり出て宙を飛ぶタクシーが登場するなど、マンガ度も極まった。見終わった後に何も残らない、ノー天気なおバカコメディである。まあしかしカーアクションは前作以上に盛大でストレス発散には丁度いいかも知れない。日本人の描き方が間違いだらけだと怒る人がいるが、この情報化時代にそんな誤解をするはずがないので、これはギャグとしてワザとやっているのである。ムキになって怒る必要はないと思いますよ。しかし「グラン・ブルー」や「ニキータ」などの秀作を監督したリュック・ベッソンがこんなおバカな映画の製作・脚本を担当しているというのも不思議である。が、これで儲けて、次回監督作に資金をつぎ込み傑作を作ってくれればそれなりに意義はあるのだが・・・。