ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ (独・米・仏・キューバ:ヴィム・ヴェンダース 監督)

 これは素敵な作品である。キューバの、70歳を超えて引退同様の老ミュージシャンたち(中には92歳のコンパイ・セグントもいる!)を再結集させたブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの演奏活動を追った音楽ドキュメンタリーなのだが、その艶のある声とテンポある独特のキューバ・ミュージックを聞いているだけでゾクゾクする。プロデュースしたライ・クーダーが「パリ・テキサス」などのヴェンダース作品の音楽を担当したという縁でヴェンダースが監督したわけだが、正直言ってこれなら誰が演出したって感動する事実特に凝った演出があるわけでもない)。それほど彼らの円熟した音楽は素晴らしい。何度でも見たくなるいや聞きたくなる)。音楽が好きな人には絶対おススめの素敵なドキュメンタリーである。