シンプル・プラン  (サム・ライミ 監督)

 原作は'94年度の「このミステリーがすごい」ベスト1になった秀作。これを原作者自身が脚色しているが、後半は原作と大きく異なる。妻がうっかり番号の控えられたドル札を使った為、取り返しに向かった主人公が次々殺人を繰り返さざるを得なくなるという原作の後半をばっさりカットし、兄とのせつない別れをクライマックスとした映画の方が余計感動的であった。この改変は成功であろう。それにしてもあのサム・ライミがこんなまともな(?)作品を監督するとはね・・・。しかも次回作が「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」ですよ。もう「XYZマーダーズ」や「キャプテン・スーパーマーケット」(なんちゅう邦題!)のような狂気の怪作(?!)を作る気はないんでしょうかね。