梟の城 (東宝:篠田正浩 監督)
予告編の出来がなかなか良くて見たいという気にさせるが、本編を見てがっかり。登場人物の描き方が平板で総じて魅力に欠けるし、アクションも躍動感に乏しい。CGが多用されているが、どうせなら「マトリックス」のように忍者アクションシーンにCGを使って誰も見たことのないような映像を造り出してくれればまだ見ごたえがあっただろう。ラストの重蔵と秀吉の間延びした問答は原作にはあるけど、こんなのこそカットしてスピーディなアクションだけに統一すべきではないか。まあ失礼な言い方だが御年68歳になる篠田監督の起用そのものに問題があったと思う。私なら室賀厚か中野裕之(サムライ・フィクション)などの若手にまかせて好きなようにやらせる。そうしなければ日本映画は活性化しないと思う。 ()