マトリックス (ラリー&アンディ・ウォシャウスキー監督)

 大ヒットを記録しているサイバーSF映画の秀作。香港・ワイヤーアクションやらジョン・ウーのガン・アクション、さらにはわがジャパニメーション(日本アニメ)からもおいしい所をいただいているのが楽しいやら、ややくやしいやら(特に押井守作品からはかなり影響を受けている。これについては別項「押井守論」参照のこと)。ちなみに、プロデューサーはあの「ダイ・ハード」「ダイ・ハード2」「リーサル・ウェポン」シリーズのジョエル・シルバーである。「ダイ・ハード2」で当時無名のレニー・ハーリンを大抜擢したシルバー、今回も「バウンド」という一風変わった小品を発表しただけのウォシャウスキー兄弟を抜擢してまたまた大成功。こういう嗅覚の鋭さを持ったプロデューサーがわが国にはほとんどいないのが残念である。