RONIN (ジョン・フランケンハイマー監督)

 我々オールド(?)映画ファンにはなつかしい名前ですね。「大列車作戦」「グラン・プリ」等の男性的かつスケールの大きなアクションの秀作を連発していたのはもう30年以上も昔になります。ここ数年はパッとしない凡作が続き、もうダメになったのかと思っていたら、久しぶりに男の匂いがプンプン漂うダイナミックな作品をひっさげて戻って来た。それもカーチェイスは「グラン・プリ」、終盤のサスペンスのたたみかけは「ブラック・サンデー」をそれぞれ思い起こさせてくれ、ファンとしてはうれしい限りである。アメリカ映画と言うより、フランス・フィルムノワールの雰囲気が全編に漂う、フランケンハイマー久々復活の力作である。