恒例の、2021年度の私の選んだワーストテンを発表します。例年の通り、単に出来の悪い作品よりも、期待している作家がその期待を大きく裏切った場合に、厳しく採点しているケースがあります。対象期間はベスト20と同様、2021年1月〜12月大阪公開作品です。
では発表します。
順位 |
作 品 名 | 監 督 |
1 | アンチ・ライフ | ジョン・スーツ |
2 | バイプレイヤーズ〜もしも100人の名脇役が映画を作ったら〜 | 松居 大悟 |
3 | さんかく窓の外側は夜 | 森ガキ 侑大 |
4 | 鳩の撃退法 | タカハタ秀太 |
5 | リーサル・ストーム | マイケル・ポーリッシュ |
6 | いのちの停車場 | 成島 出 |
7 | 妖怪大戦争 ガーディアンズ | 三池 崇史 |
8 | マトリックス レザレクションズ | ラナ・ウォシャウスキー |
9 | ゴジラvsコング | アダム・ウィンガード |
10 | ワン・モア・ライフ! | ダニエーレ・ルケッティ |
次 |
ピーターラビット2 バーナバスの誘惑 | ウィル・グラック |
1位は「アンチ・ライフ」。ブルース・ウイリス主演なのに、チープなSFX、ショボいセット、ハリボテみたいなエイリアン、支離滅裂なストーリー、ロジャー・コーマンだってもちっとマシな映画作りますよ。
2位の「バイプレイヤーズ〜もしも100人の名脇役が映画を作ったら〜」。テレビドラマの劇場版だそうだが、どこが面白いのかさっぱり分からん。ラストのオチも子供だまし。
3位は「さんかく窓の外側は夜」。ミステリーとしてもホラーとしても中途半端。ラストは腰砕け。監督が「おじいちゃん、死んじゃったって」が良く出来ていて注目していた森ガキ侑大だけに余計ガッカリ。
4位「鳩の撃退法」。話が混み入り過ぎて要領を得ない。脚本がダメ。タイトルも意味不明。
5位「リーサル・ストーム」。メル・ギブソンが出演してるからといってこの邦題には呆れます。そもそも主演でもない。先が読める雑な脚本に、ハリケーンや怪物の描き方もチャチでショボい。
6位「いのちの停車場」。東映の小百合映画にまともなものなしのジンクスが本作でも。お話も最後まで取り留めがありません。そもそも在宅医療がテーマのはずなのに、あのラストは何ですか。テーマと関係ないでしょう。
7位「妖怪大戦争 ガーディアンズ」。前作はまあまあだったのに。「大戦争」という割に妖怪たちほとんど活躍しない。話も取っ散らかってます。それと大魔神はやっぱり目は人間が演じないと迫力が感じられない(オリジナルの橋本力さんの目が懐かしい)。
8位「マトリックス レザレクションズ」。とにかく話が判りにくい。そもそもネオとトリニティ、3作目で死んだんじゃなかったの?。2、3作目も酷かったし。やはり傑作の続編にまともなものなし。「映画秘宝」でもワーストになる気がします。
9位「ゴジラvsコング」。これも「映画秘宝」でワーストは確定でしょう。詳しくは作品評参照。
10位「ワン・モア・ライフ!」。92分というタイムリミットがあるなら、もっとテンポよくスリリングに物語を進めるべきでしょうに。話がモタモタし過ぎ。ツッ込みどころ満載のつまらないコメディ。
次点「ピーターラビット2 バーナバスの誘惑」CGは素晴らしいが、お話がいまいち。子供向けなんだから、やたら蹴飛ばしたりの暴力描写はやめて欲しい。
いつもは日本映画が大半を占めるのに、本年度はなんと洋画が半分を占めました。しかも1位が洋画。まあこれは邦画に酷いワースト作品が少なかった事も影響してるのでしょう。