毎年恒例の、映画雑誌、あるいは各種の映画祭等で選出された各種ベストテンの紹介と私の感想を掲載します。(上のタイトルをクリックするとジャンプしますのでご利用ください)

 

  キネマ旬報ベストテン

日 本 映 画

外 国 映 画

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
誰も知らない 是枝 裕和 ミスティック・リバー クリント・イーストウッド
血と骨 崔 洋一 殺人の追憶 ボン・ジュノ
下妻物語 中島 哲也 父、帰る アンドレイ・ズビャギンツェフ
父と暮せば 黒木 和雄 オアシス イ・チャンドン
隠し剣 鬼の爪 山田 洋次 ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 ピーター・ジャクソン
理 由 大林 宣彦 オールド・ボーイ パク・チャヌク
スウィングガールズ 矢口 史靖 モーターサイクル・ダイアリーズ ウォルター・サレス
ニワトリはハダシだ 森崎 東 シービスケット ゲイリー・ロス
チルソクの夏 佐々部 清 春夏秋冬そして春 キム・ギドク
10 透光の樹 根岸 吉太郎 10 ビッグ・フィッシュ ティム・バートン

(寸評)まずは老舗、キネマ旬報のテンから。日本映画では、今年度も昨年と同様、関西未公開の作品が2本ある(「理由」「ニワトリはハダシだ」)。ベテラン、黒木和雄と山田洋次が相変わらずの健闘。久しぶりの森崎東と根岸吉太郎も健在ぶりを示す。「下妻物語」が予想以上に上位なのはちょっと意外。佐々部清は「半落ち」が評判は良かったが、個人的には「チルソクの夏」を応援していたので、こちらのテン入りは事の外喜ばしい。まあ納得できる10本と言えよう。なお、「風の谷のナウシカ」以来、監督作品がすべてテンに入っていた宮崎駿作品が初めてベストテンから漏れたのは、ちょっとした事件である。いつも宮崎作品を上位に送り込む読者のベストテンがどうなっているか興味深々である。
 洋画の方で目に付くのは、何と言っても韓国映画のレベルの高さで、なんと4本!もテンに入った。アジア全体に範囲を広げても、これだけの作品がテンに入ったのは過去に例がない。圏外にも「シルミド」や「僕の彼女を紹介します」など力作が目白押し。韓流の勢いの凄さを物語っている。これにロシアの「父、帰る」、実質ニュージーランド作品とも言える「ロード・オブ・ザ・リング」を含めて、アジア、オセアニア映画が大健闘した1年だったと言える。…日本映画もアジアの一員として、負けずに頑張れ。

(2/5 追加)

 キネ旬決算特別号が発売されたので、判明した「読者選出ベストテン」を紹介しておきます。

キネマ旬報読者選出ベストテン

日 本 映 画

外 国 映 画

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
誰も知らない 是枝 裕和 ミスティック・リバー クリント・イーストウッド
スウィングガールズ 矢口 史靖 殺人の追憶 ボン・ジュノ
血と骨 崔 洋一 ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 ピーター・ジャクソン
下妻物語 中島 哲也 オールド・ボーイ パク・チャヌク
隠し剣 鬼の爪 山田 洋次 シービスケット ゲイリー・ロス
父と暮せば 黒木 和雄 父、帰る アンドレイ・ズビャギンツェフ
花とアリス 岩井 俊二 ビッグ・フィッシュ ティム・バートン
ハウルの動く城 宮崎 駿 ブラザーフッド カン・ジェギュ
半落ち 佐々部 清 インファナル・アフェア 無間序曲 アンドリュー・ラウ/アラン・マック
10 チルソクの夏 佐々部 清 10 オアシス イ・チャンドン

 いつもの通り、評論家テンに入っていない作品は青字で表示した。昨年は、3位から10位までがすべて評論家テンに入っていない作品ばかりという快挙(?)を成し遂げたが、本年度はそれが3本に留まった。洋画の方も評論家テン以外は2本のみ。その上邦洋どちらのベストワンも評論家と同じ。オーソドックス過ぎてちょっと期待はずれ(笑)。例えば「スクール・オブ・ロック」とか「スパイダーマン2」なんかは間違いなく入ると思っていたのだが…。もう少しハメをはずした(?)テンを望みたいところである。なお宮崎駿作品(「ハウルの動く城」)は、やはり読者テンでは強かった(それでも例年よりは低い)。

 

  ヨコハマ映画祭

日 本 映 画

順位

作 品 名

監  督
下妻物語 中島 哲也
血と骨 崔 洋一
誰も知らない 是枝 裕和
スウィングガールズ 矢口 史靖
ジョゼと虎と魚たち 犬童 一心
父と暮せば 黒木 和雄
油断大敵 成島 出
ザ・ゴールデン・カップス ワン・モア・タイム サン・マー・メン
深呼吸の必要 篠原 哲雄
10 花とアリス 岩井 俊二

(寸評)今年で26年目を迎える名物映画祭。ベスト3は、順位は違うがキネ旬と同じ。この3本が'04年度の日本映画の顔であると言えよう。いつも若手作家に熱い視線を送る本映画祭らしく、中島哲也、是枝裕和、矢口史靖、犬童一心、篠原哲雄、岩井俊二…と、若手作家の名前がズラリ並ぶ。これに新進、成島出、サン・マー・メンを加えれば、8割まで若手系で固められた、いかにもここらしいフレッシュなテンであると言えよう。「ザ・ゴールデン・カップス」がテンに入っているのは、地元(横浜)出身グループであるせいか。個人賞も参考までに。…監督賞=中島哲也、脚本賞=矢口史靖、主演男優賞=役所広司、主演女優賞=深田恭子、助演男優賞=柄本明、助演女優賞=樹木希林、特別大賞=黒木和雄。
(付記)映画祭と表彰式が2月6日(日)、横浜市の関内ホールにて開催されます。

 

  朝日ベストテン映画祭

日 本 映 画

外 国 映 画

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
誰も知らない 是枝 裕和 オアシス イ・チャンドン
父と暮せば 黒木 和雄 ミスティック・リバー クリント・イーストウッド
ヴァイブレータ 廣木 隆一 殺人の追憶 ボン・ジュノ
血と骨 崔 洋一 グッバイ、レーニン! ヴォルフガング・ベッカー
ジョゼと虎と魚たち 犬童 一心 モーターサイクル・ダイアリーズ ウォルター・サレス
ふくろう 新藤 兼人 モンスター パティ・ジェンキンス
隠し剣 鬼の爪 山田 洋次 ニューオーリンズ・トライアル ゲイリー・フレダー
花とアリス 岩井 俊二 スクール・オブ・ロック リチャード・リンクレイター
リアリズムの宿 山下 敦弘 真実のマレーネ・ディートリッヒ J・デヴィッド・ライヴァ
10 下妻物語 中島 哲也 10 イン・アメリカ 三つの小さな願い事 ジム・シェリダン

(寸評)こちらは今年で47回目を迎える、大老舗映画祭。大阪在住の評論家やジャーナリスト、朝日新聞記者ら計7人による選考。昨年もそうだったが、今年もミニシアター系作品が圧倒的に強い。邦洋とも8本くらいがミニシアター公開作品か。何故か(?)山下敦弘監督作が昨年に続いてテン入り。洋画では、相変わらずどこのテンにも入っていないマイナーな作品にも目を配っているあたりが、いかにもここらしい特徴である。4、7、9位なんて実に渋いチョイスである。なお、毎年2月頃にはテンに入った主要作品の上映会が大阪・中ノ島のリサイタルホール(新朝日ビル地下)で開催されるので、見逃した場合には非常に助かる。関西在住者にとっては有難い映画祭であると言えよう。


   F L I X 

外 国 映 画

順位

作 品 名

監  督
スクール・オブ・ロック リチャード・リンクレイター
ビッグ・フィッシュ ティム・バートン
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 ピーター・ジャクソン
モーターサイクル・ダイアリーズ ウォルター・サレス
オールド・ボーイ パク・チャヌク
ミスティック・リバー クリント・イーストウッド
殺人の追憶 ボン・ジュノ
真珠の耳飾りの女 ピーター・ウェーバー
イン・アメリカ 三つの小さな願い事 ジム・シェリダン
10 スパニッシュ・アパートメント セドリック・クラピッシュ

(寸評)「ロード・オブ・ザ・リング」が相変わらず強い(1作目1位、2作目3位)。不思議な事にその他の9本はいずれも渋めの作品であるだけに、いつもこれは謎(?)である。1位が「スクール・オブ・ロック」なんてのは実にユニークだが、私も大好きな作品であるだけに嬉しい結果である。2位に「ビッグ・フィッシュ」が入っているのも楽しい。全体としては、カルト系の感動作と渋い力作がバランスよく並んだ、かなりの映画フリークが選んだと思しいユニークかつ味わい深いテンである。
 

(1/23追加)

  スクリーン

外 国 映 画

順位

作 品 名

監  督
ミスティック・リバー クリント・イーストウッド
モーターサイクル・ダイアリーズ ウォルター・サレス
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 ピーター・ジャクソン
殺人の追憶 ボン・ジュノ
父、帰る アンドレイ・ズビャギンツェフ
ビッグ・フィッシュ ティム・バートン
シービスケット ゲイリー・ロス
ラブ・アクチュアリー リチャード・カーティス
スクール・オブ・ロック リチャード・リンクレイター
10 グッバイ、レーニン! ヴォルフガング・ベッカー

(寸評)昨年と同様、上位7本までがキネ旬のベストテン・ランクイン作品。1位もキネ旬と同じ。なんか代わり映えしないんですね。まあ8位、9位にこの雑誌らしい楽しい作品が入っているので、良しとしましょうか。

 

(1/23追加)

  ロードショー

外 国 映 画

順位

作 品 名

監  督
ミスティック・リバー クリント・イーストウッド
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 ピーター・ジャクソン
モーターサイクル・ダイアリーズ ウォルター・サレス
ビッグ・フィッシュ ティム・バートン
父、帰る アンドレイ・ズビャギンツェフ
スパイダーマン2 サム・ライミ
ラブ・アクチュアリー リチャード・カーティス
スクール・オブ・ロック リチャード・リンクレイター
インファナル・アフェア 無間序曲 アンドリュー・ラウ/アラン・マック
10 ロスト・イン・トランスレーション ソフィア・コッポラ

(寸評)昨年は、(順位は異なるが)選出された作品10本がキネ旬ベストテンとすべて同じという珍事(?)が発生したが、今年は上位の5本しかダブらなかった(ホッ)。で、残りのうち6〜9位の4本が、まあこの雑誌ファン向けと言うかスター中心の娯楽作で、当誌らしい特色が出たと言えるでしょう。「スパイダーマン2」が入っているのが、なんとなく嬉しい。しかし反面、よく見ると韓国映画が1本も入っていない。意識した訳でもないだろうが、珍しい事である。

 

 (1/23追加)

映画秘宝・ベスト20

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
スパイダーマン2 サム・ライミ 11 Mr.インクレディブル ブラッド・バード
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 ピーター・ジャクソン 12 オールド・ボーイ パク・チャヌク
殺人の追憶 ボン・ジュノ 13 ビッグ・フィッシュ ティム・バートン
ドーン・オブ・ザ・デッド ザック・スナイダー 14 ヴィレッジ M・ナイト・シャマラン
スクール・オブ・ロック リチャード・リンクレイター 15  I Z O 三池 崇史
マッハ! ブラッチャーヤ・ビンゲーオ 16 ルーニーテューンズ バック・イン・アクション ジョー・ダンテ
下妻物語 中島 哲也 17 キル・ビル Vol.2 クエンティン・タランティーノ
カンフーハッスル チャウ・シンチー 18 マインド・ゲーム 湯浅 政明
ヘルボーイ ギレルモ・デル・トロ 19 エイリアンVSプレデター ポール・W・S・アンダーソン
10 シルミド/SILMIDO カン・ウソク 20 華氏911 マイケル・ムーア

(寸評)毎度結果を見るのが楽しみな、映画秘宝のベスト20。今年の1位は、同点で2本が並んだ。ウーム、どっちもここのベストワンにふさわしい作品ですね。他にも、私の好きな作品(5、6、7、16位等)が入っていて、やはり嬉しくなる。「ドーン・オブ・ザ・デッド」とか「ヘルボーイ」だとか、シャマランの「ヴィレッジ」とか、他では絶対に入選しそうもない作品がランクインしているのも、いかにも本誌らしい。恒例、翌年公開作品先取りランクイン作品は、8位「カンフーハッスル」。予想ですが、多分これ、来年の映画秘宝ベストワンになるでしょうね(笑)。ちなみに6位の「マッハ!」が、昨年の先取りランクイン作品でした。
 日本映画は毎年少ないのだが、昨年の2本よりちょっとだけ増えました。三池崇史は昨年も10位に「牛頭」が入ってたし、人気がありますね。
 さて、恒例の「トホホ大賞」をご紹介。ワーストワンは、予想通りあの作品(笑)です。
(1)「デビルマン」 (2)「サンダーバード」 (3)「ゴジラ FINAL WARS」 (4)「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」 (5)「CASSHERN」 (6)「ヴァン・ヘルシング」 (6)「キューティーハニー」 (6)「ハウルの動く城」 (9)「ロスト・イン・トランスレーション」 (9)「スクール・オブ・ロック」
―それにしても、2位の得票が18票なのに対し、1位はなんと85票!ですよ。いかにとび抜けてヒドいか、よく分ります。私のワーストとも4本がカブります。「ゴジラ」 「ハウル-」も、まあ仕方ないですかね。

 

(1/23追加)

  週刊文春・最低映画ワースト10

外 国 映 画

順位

作 品 名

監  督
デビルマン 那須 博之
CASSHERN 紀里谷 和明
海猫 森田 芳光
ハウルの動く城 宮崎 駿
ヴィレッジ M・ナイト・シャマラン
ゴジラ FINAL WARS 北村 龍平
サンダーバード ジョナサン・フレイクス
2046 ウォン・カーウァイ
キューティーハニー 庵野 秀明
10 リディック デヴィッド・トゥーヒー

(寸評)さて、おマケだが、週刊文春が今年から(と言っても来年もやるかは未定だが(笑))「文春きいちご賞」なるものを発表したので紹介しておきます。投票者は映画記者や評論家など20名というから本格的ですね。
 で、1位は、こちらもぶっちぎり(笑)で「デビルマン」。うーむ、この調子だとほとんどのワーストワンを独占しそうですね。ちなみに、映画秘宝と私のワーストテンとこれと、3つともダブっているのが「デビルマン」「CASSHERN」「キューティーハニー」の3本。なんと全部アニメの実写化作品。やはり慣れない事せずアニメだけ作ってりゃいい…ってことですね。困った話ですが…。私のワーストとは「海猫」「ヴィレッジ」もダブってます。まあ妥当な結果ではないでしょうか。

 

(2/5 追加)
映画芸術

日 本 映 画 ベ ス ト テ ン

日 本 映 画 ワ ー ス ト テ ン

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
ユダ 瀬々 敬久 世界の中心で、愛をさけぶ 行定 勲
血と骨 崔 洋一 隠し剣 鬼の爪 山田 洋次
誰も知らない 是枝 裕和 死に花 犬童 一心
下妻物語 中島 哲也 きょうのできごと 行定 勲
ニワトリはハダシだ 森崎 東 誰も知らない 是枝 裕和
犬猫 井口 奈己 デビルマン 那須 博之
たまもの いまおかしんじ 赤い月 降旗 康男
アイデン&ティティ 田口 トモロヲ スチームボーイ 大友 克洋
恋する幼虫 井口 昇 いま、会いにゆきます 土井 弘泰
10 リアリズムの宿 山下 敦弘 血と骨 崔 洋一

(寸評)昨年同様、日本映画のベストテンとワーストテンを同時掲載します。ベストテンは例によって、ベストの点数からワーストの点数を減点して算出された得点の順という方法を採っております。
 さて、いつもながらここのベストテンは、他のテンと一味違い、かなりアート志向と言うか、悪く言えばひねくれた(笑)テンとなっている。1位は、私もまったく存在すら知らなかった「ユダ」。瀬々監督はピンク映画出身で、「雷魚」「HISTRIC」など、変わった味わいの異色作で知られる。ちょっと面白そうで観てみたい。他にも6、7、9位にあまり聞かない低予算作品がランクイン。いかにも映芸らしいテンである。ワーストテンも、大ヒット作や話題作に厳しいのはいつもと同じ。「血と骨」や「誰も知らない」は賛否両論で、どっちのテンにも入っている。総じて、
反骨精神に溢れたこの雑誌のスタンスが如実に反映された結果と言えるだろう。


(3/19追加)
この映画がすごい! ホントに面白かった映画ベストテン

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
スクール・オブ・ロック リチャード・リンクレイター 12 インファナル・アフェア 無間序曲 アンドリュー・ラウ/アラン・マック
スパイダーマン2 サム・ライミ 13 グッバイ、レーニン! ヴォルフガング・ベッカー
殺人の追憶 ボン・ジュノ 14 シービスケット ゲイリー・ロス
下妻物語 中島 哲也 15 モンスター パティ・ジェンキンス
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 ピーター・ジャクソン 16 オアシス イ・チャンドン
ミスティック・リバー クリント・イーストウッド 16 子猫をお願い チョン・ジェウン
ラブ・アクチュアリー リチャード・カーティス 16 血と骨 崔 洋一
誰も知らない 是枝 裕和 19 25時 スパイク・リー
ビッグ・フィッシュ ティム・バートン 20 エイプリルの七面鳥 ピーター・ヘッジス
10 Mr.インクレディブル ブラッド・バード 20 モーターサイクル・ダイアリーズ ウォルター・サレス
11 マインド・ゲーム 湯浅 政明

(寸評)宝島社が発行する雑誌「この映画がすごい!」が選出するベストテン。例によってベスト20(21本)までを掲載。映画ライターや評論家数十名の選考によるものだが、キネ旬などのお固い雑誌とは違ってユニークなメンバーが結集し、非常にクセのあるラインナップとなった。1位に輝いたのは、私も大好きな「スクール・オブ・ロック」。「スパイダーマン2」が2位というのもいい。11位以下はさらにユニーク。どこのベストテンにも入っていない作品も目立つ。とにかく、眺めてるだけで「面白そうだ」と思えて来るから不思議である(笑)。見逃している「マインド・ゲーム」、「エイプリルの七面鳥」、俄然観たくなった。


(3/19追加)

  ぴあテン

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 ピーター・ジャクソン 11 ハリー・ポッターとアスカバンの囚人 クリス・コロンバス
ハウルの動く城 宮崎 駿 12 下妻物語 中島 哲也
世界の中心で、愛をさけぶ 行定 勲 13 半落ち 佐々部 清
スウィングガールズ 矢口 史靖 14 ターミナル スティーヴン・スピルバーグ
いま、会いにゆきます 土井 弘泰 15 予言 鶴田 法男
笑の大学 星 護 16 デイ・アフター・トゥモロー ローランド・エメリッヒ
ブラザーフッド カン・ジェギュ 17 恋の門 松尾 スズキ
スパイダーマン2 サム・ライミ 18 Mr.インクレディブル ブラッド・バード
ラスト サムライ エドワード・ズウィック 19 僕の彼女を紹介します クァク・ジェヨン
10 誰も知らない 是枝 裕和 20 ラブ・アクチュアリー リチャード・カーティス

(寸評)こちらは読者の投票による集計。例年通り、演劇や音楽など各ジャンル別集計のうち、映画部門の上位20本を紹介しておく。以前にも書いたが、ファン投票である為、興行的に大ヒットした作品がどうしても上位に来てしまう。「ハウル−」や「セカチュー」(邦画の興行成績ベスト1、2位)など、他では評判の良くない作品が2、3位を占めているはその為だろう。―しかし、決して大ヒット作ばかりが上位を独占しているわけでもなく、例えば6位「笑の大学」、10位の「誰も知らない」なんかは日本映画の、それも興行収入は大した事のなかった作品である。まあ個人的には上位10本、どれも好きな作品ばかりで、納得できるテンであると言える。
日本映画がどんどん増えて来ているのも嬉しい。早い話、2000年度ではベストテンに日本映画はわずか2本しか入らなかったのに、年々増加し、今年度は6本と、遂に洋画を上回った(しかも2位から6位までを独占!)。これは快挙である。日本映画が面白くなって来ている事がここでも実証されていると言えるだろう。…しかし…15位の「予言」、なんでこれがこんな所にいる?17位も不思議である。組織票―ってことはないでしょうね。


(参考)

  ベストテンではないが、各新聞社系の映画賞についても紹介しておきます。

第29回報知映画賞
賞   名 受賞者(作品) 受賞対象作品
作 品 賞  「誰も知らない」    (是枝 裕和 監督) シネカノン
主演男優賞  妻夫木 聡  「ジョゼと虎と魚たち」 「69」 他
主演女優賞  松 たか子  「隠し剣 鬼の爪」
助演男優賞  原田 芳雄  「父と暮せば」 「ニワトリはハダシだ」
助演女優賞  長澤 まさみ  「世界の中心で、愛をさけぶ」  他
監 督 賞  崔 洋一  「血と骨」
新 人 賞  土屋 アンナ  「下妻物語」 「茶の味」
外国作品賞  「シービスケット」   ( ゲイリー・ロス 監督) UIP

   

日刊スポーツ映画大賞
賞   名 受賞者(作品) 受賞対象作品
作 品 賞  「血と骨」  (崔 洋一 監督) 松竹
監 督 賞  黒木 和雄  「父と暮せば」 「美しい夏キリシマ」 
主演男優賞  ビートたけし  「血と骨」
主演女優賞  小雪  「嗤う伊右衛門」
助演男優賞  中村 獅童  「いま、会いにゆきます」
助演女優賞  鈴木 京香  「血と骨」
新 人 賞  長澤 まさみ  「世界の中心で、愛をさけぶ」
外国語作品賞  「ラスト サムライ」 (エドワード・ズウィック 監督) ワーナー
石原裕次郎賞  「半落ち」 (佐々部 清 監督) 東映
石原裕次郎新人賞  オダギリ ジョー   「血と骨」

 

 (1/23追加)
毎日映画コンクール
賞   名 受賞者(作品) 受賞対象作品
日本映画大賞  「血と骨」 (崔 洋一 監督) 松竹
日本映画優秀賞  「誰も知らない」 (是枝 裕和 監督)
監 督 賞  黒木 和雄  「美しい夏キリシマ」 「父と暮せば」 
脚 本 賞

 荒井 晴彦

 「ヴァイブレータ」

主演男優賞  ビートたけし  「血と骨」
主演女優賞  深田 恭子  「下妻物語」
助演男優賞  オダギリジョー  「血と骨」 「この世の外へ クラブ進駐軍
助演女優賞  田畑 智子  「血と骨」 「隠し剣 鬼の爪」
田中絹代賞  淡路 惠子  「油断大敵」
スポニチグランプリ

新 人 賞

 上野 樹里  「スウィングガールズ」 他
 土屋 アンナ  「下妻物語」 「茶の味」
 柳楽 優弥  「誰も知らない」
アニメーション賞  「雲のむこう、約束の場所」  (新海 誠 監督) 
大藤信郎賞  「マインド・ゲーム」 (湯浅 政明 監督)
外国作品賞  「ミスティック・リバー」 (クリント・イーストウッド 監督) ワーナー
日本映画ファン賞  「ハウルの動く城」  (宮崎 駿 監督)
外国映画ファン賞  「2046」  (ウォン・カーウァイ 監督)

 

(2/5 追加)

第47回ブルーリボン賞

賞   名 受賞者(作品) 受賞対象作品
作 品 賞  「誰も知らない」  (是枝 裕和 監督) シネカノン
監 督 賞  是枝 裕和  「誰も知らない」
主演男優賞  寺尾 聰  「半落ち」
主演女優賞  宮沢 りえ  「父と暮せば」
助演男優賞  オダギリジョー  「血と骨」 「この世の外へ クラブ進駐軍
助演女優賞  長澤 まさみ  「世界の中心で、愛をさけぶ」
新 人 賞

 土屋 アンナ

 「下妻物語」

 森山 未來  「世界の中心で、愛をさけぶ」
外国作品賞

 「ミスティック・リバー」 (クリント・イーストウッド 監督) ワーナー










日本映画

(順位なし。アイウエオ順)

 「隠し剣 鬼の爪」 「69 sixty nine」 「下妻物語」 「スウィングガールズ」 「世界の中心で、愛をさけぶ」 「誰も知らない」「父と暮せば」 「血と骨」 「半落ち」 「笑の大学」

外国映画

(順位なし。アイウエオ順)

 「インファナル・アフェア 無間序曲」 「オールド・ボーイ」 「グッバイ、レーニン」 「殺人の追憶」 「シービスケット」 「シルミド」 「ビッグ・フィッシュ」 「ミスティック・リバー」 「モーターサイクル・ダイアリーズ」 「ラブ・アクチュアリー」

 

(2/5 追加)
「第1回 スポーツ報知蛇いちご賞
賞   名 受賞者(作品) 受賞対象作品
作 品 賞  「デビルマン」       (那須 博之 監督) 東映
 「ゴジラ FINAL WARS」 (北村 龍平 監督) 東宝
監 督 賞  那須 博之  「デビルマン」 
 北村 龍平  「ゴジラ FINAL WARS」
主演女優賞  常盤 貴子  「赤い月」
 伊藤 美咲  「海猫」
 秋吉 久美子  「透光の樹」
 杉本 彩  「花と蛇」
主演男優賞  伊崎 央登  「デビルマン」
 伊崎 右典  「デビルマン」
 布袋 寅泰  「赤い月」
 照英  「スクール・ウォーズ HERO」
スポーツ報知がこの年より選考を開始した、日本版ゴールデン・ラズベリー賞。上にあるように、週刊文春もこの年より「きいちご賞」を開始している。期せずして同じような賞が同時開催となった。どっちが先か知らないが、似た名前で紛らわしい。まあ、あっちはワーストテン選考で、スタイルはやや異なるが。
どっちも「デビルマン」が作品賞。両賞がどっちも今年開設されたのは、よっぽどこの作品に腹が立ったせいかも知れない(笑)。

 

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