毎年恒例の、映画雑誌、あるいは各種の映画祭等で選出された各種ベストテンの紹介と批評を掲載します。(上のタイトルをクリックするとジャンプしますのでご利用ください)
 
一応私が目にした範囲でできる限り網羅するつもりですが、見逃しているものがありましたらメールでお教えいただければ幸いです。今後もあちこちで発表の都度追加して行きますので、お楽しみにお待ちください。

 

  キネマ旬報ベストテン

日 本 映 画

外 国 映 画

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
美しい夏キリシマ 黒木 和雄 戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー
赤目四十八瀧心中未遂 荒戸 源次郎 トーク・トゥ・ハー ペドロ・アルモドバル
ヴァイブレータ 廣木 隆一 めぐりあう時間たち スティーヴン・ダルトリー
ジョゼと虎と魚たち 犬童 一心 ボウリング・フォー・コロンバイン マイケル・ムーア
阿修羅のごとく 森田 芳光 ラスト サムライ エドワード・ズウィック
鏡の女たち 吉田 喜重 シティ・オブ・ゴッド フェルナンド・メイレレス
座頭市 北野 武 過去のない男 アキ・カウリスマキ
蕨野行 恩地 日出夫 シカゴ ロブ・マーシャル
ドッペルゲンガー 黒沢 清 インファナル・アフェア アンドリュー・ラウ/アラン・マック
10 ぼくんち 阪本 順治 10 キル・ビル クエンティン・タランティーノ

(寸評)1位の「美しい夏キリシマ」は、大阪では1月末公開予定。まあ大都市ではなんとか遅まきながらも公開(それもミニシアター)されそうだが、地方の映画ファンはほとんど、このキネ旬ベストワン作品を観ることができないだろう。2位の「赤目四十八瀧−」、3位の「ヴァイブレータ」も同様。ここ数年、そうした傾向は強まっているが、このベスト10本のうち、実に8本までがそうした単館系作品。私も結構単館系作品はよく観る方だが、それでも「ヴァイブレータ」は未だに当地で公開される目途もたたず、「鏡の女たち」はどこで上映してたか分からず、「蕨野行」は難波の劇場でモーニング・ショーでやっていたのは知っていたが、そんな状況では観れるわけがない。それでも、この4本以外は観ているのだからまあ恵まれている方だろう。
それにしても、優れた映画が一般の観客の目に触れる機会が極端に少ないという状況は困った問題である。配給会社が怠慢なのか、いい映画を積極的に評価するジャーナリズムが衰退しているのか、いい映画を観に来ない観客にも問題があるのか…映画界全体で考えなければならないのではないか。…横道に逸れてしまったが、ランクインした作品群についてはまあ妥当なところ。邦画では大ベテラン(黒木和雄、吉田喜重、恩地日出夫)が健在ぶりを見せているし、中堅森田、阪本に新進犬童一心と、バラエティに富んだ顔ぶれにはほぼ満足。洋画もベテラン、ロマン・ポランスキーの復活がうれしい。しかし…「キル・ビル」が10位にランクインとはねぇ。いや、私は大好きだからいいのですが、選考委員の人、本当にこの作品の面白さ、分かってるんでしょうかねぇ。

(2/8追加)

 キネ旬決算特別号が発売されたので、判明した「読者選出ベストテン」を紹介しておきます。

キネマ旬報読者選出ベストテン

日 本 映 画

外 国 映 画

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
座頭市 北野 武 戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー
阿修羅のごとく 森田 芳光 ラスト サムライ エドワード・ズウィック
東京ゴッドファーザーズ 今 敏 トーク・トゥ・ハー ペドロ・アルモドバル
ロボコン 古厩 智之 シカゴ ロブ・マーシャル
黄泉がえり 塩田 明彦 めぐりあう時間たち スティーヴン・ダルトリー
六月の蛇 塚本 晋也 HERO <英雄> チャン・イーモウ
壬生義士伝 滝田 洋二郎 インファナル・アフェア アンドリュー・ラウ/アラン・マック
さよなら、クロ 松岡 錠司 猟奇的な彼女 クァク・ジェヨン
踊る大捜査線 THE MOVIE2  本広 克行 ボウリング・フォー・コロンバイン マイケル・ムーア
10 ゲロッパ! 井筒 和幸 10 キル・ビル クエンティン・タランティーノ

 いつもの通り、評論家テンに入っていない作品は青字で表示した。で、非常に面白い結果となった。日本映画は、3位以下は見事に評論家テンと異なる。これを分析すると、2つ理由がある。まず、上の寸評にもある通り、評論家テンに挙がった作品の多くが東京などほんの一部の地区のみで公開されたミニシアター系作品であること。毎年そういう傾向はあるのだが、昨年は特にそれが顕著だったと言える(なにしろ全国チェーン公開作品が読者テンの1,2位2作品しかなかったのだから)。
 もう一つの理由は、やはり読者の選考するスタンスが、多少の欠点はあろうとも、見て素直に面白かった作品…を基準にしていると思われる点である。上のテンを見れば一目瞭然。若い観客が詰め掛け大ヒットした「黄泉がえり」や「踊る大捜査線」がランクインしているのが何よりの証拠である。そして、必ずしも拡大チェーン公開したわけでもない「ロボコン」や「さよなら、クロ」、「ゲロッパ!」などの、ウエルメイドな作品があるかと思えば、娯楽作品でもなくやや暗い「六月の蛇」(これは評論家11位)が入っているという幅の広さにも感服する。何よりうれしいのは、私が邦画ベスト2位に選んだ「東京ゴッドファーザーズ」が3位にランクインしている事(ちなみに評論家テンではなんと!28位という信じられないくらい低位置。この面白さが分からん評論家の批評など、私は信用したくないね)。洋画は逆に評論家テンと異なるのは2作品だけ。この2本も映画ファンらしい選考でよろしい。まったく、読者テンを眺めているだけでも楽しくなって来る。芸術的作品を観たい人は評論家テンを、面白い映画を観たい人は読者選出テンをそれぞれ参考にすればいいかも知れない。

 

  ヨコハマ映画祭

日 本 映 画

順位

作 品 名

監  督
ヴァイブレータ 廣木 隆一
刑務所の中 崔 洋一
座頭市 北野 武
赤目四十八瀧心中未遂 荒戸 源次郎
六月の蛇 塚本 晋也
ぼくんち 阪本 順治
阿修羅のごとく 森田 芳光
さよなら、クロ 松岡 錠司
ロボコン 古厩 智之
10 蛇イチゴ 西川 美和

(寸評)遂に、25年目をむかえて、もはや老舗とも言える名物映画祭。キネ旬とは(昨年のランクイン「刑務所の中」も含めて)6本がダブっているが、その他はユニークな顔ぶれで、特に若手の「ロボコン」「蛇イチゴ」を入選させているあたりがいかにもヨコハマらしい。なおここは締切が11月22日と早いので、「美しい夏キリシマ」「ジョゼと虎と魚たち」は翌年回しとなる。個人賞も参考までに。…監督賞=廣木隆一、脚本賞=荒井晴彦、主演男優賞=妻夫木聡、主演女優賞=寺島しのぶ、助演男優賞=大森南朋、助演女優賞=余貴美子。「ヴァイブレータ」が監督・脚本・主演女優・助演男優各賞と、強い所を見せた。なお、特別大賞に「蕨野行」の恩地日出夫監督が選ばれたのは、私もことの他うれしい。こういう配慮が、日本アカデミー賞には決定的に欠けている事を、ここで強く訴えておく。
(付記)映画祭と表彰式が2月1日(日)、横浜市の関内ホールにて開催されます。

 

  朝日ベストテン映画祭

日 本 映 画

外 国 映 画

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
鏡の女たち 吉田 喜重 戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー
阿修羅のごとく 森田 芳光 HERO <英雄> チャン・イーモウ
ドッペルゲンガー 黒沢 清 春の惑い ティエン・チュアンチュアン
ロボコン 古厩 智之 めぐりあう時間たち スティーヴン・ダルトリー
座頭市 北野 武 ボウリング・フォー・コロンバイン マイケル・ムーア
AIKI 天願 大介 アララトの聖母 アトム・エゴヤン
赤目四十八瀧心中未遂 荒戸 源次郎 ヘヴン トム・ティクバ
ナイン・ソウルズ 豊田 利晃 過去のない男 アキ・カウリスマキ
ばかのハコ船 山下 敦弘 猟奇的な彼女 クァク・ジェヨン
10 蛇イチゴ 西川 美和 10 キリクと魔女 ミッシェル・オスロ

(寸評)今年で46回目を迎える、大老舗映画祭。大阪在住の評論家やジャーナリスト、朝日新聞記者ら計7人による選考。選考委員が少ないせいか、いつもミニシアター系が多く入っているのだが、今年は特にその傾向が強い(もっとも、どこでも同じ傾向だが)。日本映画は8本、洋画も7本がミニシアター公開作品。その上、どこのベストテンにも入っていない「ナイン・ソウルズ」「ばかのハコ船」「アララトの聖母」「キリクと魔女」なんかを入れるあたりも、いかにもここらしくていい。チャン・イーモウが昨年に続いて2位。中国系やヨーロッパ系作品がよく取り上げられるのもここの傾向。こうしたスタンスは他では見られないだけに貴重である。このユニークさをいつまでも失わないでいて欲しい。


   F L I X 

外 国 映 画

順位

作 品 名

監  督
めぐりあう時間たち スティーヴン・ダルトリー
シカゴ ロブ・マーシャル
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 ピーター・ジャクソン
ボウリング・フォー・コロンバイン マイケル・ムーア
トーク・トゥ・ハー ペドロ・アルモドバル
女はみんな生きている コリーヌ・セロー
8Miles カーティス・ハンソン
死ぬまでにしたい10のこと イザベル・コヘット
戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー
10 藍色夏恋 イー・ツェン

(寸評)昨年の1位は「ロード・オブ・ザ・リング」だったが、今年も強い。その他は比較的アート系が多いのに、なんでこの作品だけ強いのか不思議である。選考委員が誰なのか分からない所も謎。とは言え、いつもながら国際色豊かな、ユニークなテンであり、私は気に入っております。
 

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  スクリーン

外 国 映 画

順位

作 品 名

監  督
シカゴ ロブ・マーシャル
戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー
めぐりあう時間たち スティーヴン・ダルトリー
ボウリング・フォー・コロンバイン マイケル・ムーア
トーク・トゥ・ハー ペドロ・アルモドバル
ラスト サムライ エドワード・ズウィック
アバウト・シュミット アレクサンダー・ペイン
HERO <英雄> チャン・イーモウ
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 ピーター・ジャクソン
10 猟奇的な彼女 クァク・ジェヨン

(寸評)上位6本まで、キネ旬のベストテン・ランクイン作品。下記の「ロードショー」でもこの6本がベスト6である事を考えると、この6本が'03年の固定的なベスト作品であると言えるだろう。7位以下はバラエティに富んだ、ユニークな作品が揃いました。どこのベストテンにも入っていない「アバウト・シュミット」が入っているところが面白い。

 

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  ロードショー

外 国 映 画

順位

作 品 名

監  督
シカゴ ロブ・マーシャル
めぐりあう時間たち スティーヴン・ダルトリー
ボウリング・フォー・コロンバイン マイケル・ムーア
戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー
ラスト サムライ エドワード・ズウィック
トーク・トゥ・ハー ペドロ・アルモドバル
シティ・オブ・ゴッド フェルナンド・メイレレス
インファナル・アフェア アンドリュー・ラウ/アラン・マック
過去のない男 アキ・カウリスマキ
10 キル・ビル クエンティン・タランティーノ

(寸評)1位は「スクリーン」と同じ。で、よく見ると、なんと!(順位は異なるが)キネ旬ベストテンと見事に10本とも同じ。いくら選考委員が幾人かダブっているとは言え、こんな事はちょっと珍しいのではないか。それに、誌面はスターに関する記事が中心のミーハー的作りであるのに、テンはかなり玄人好みのシブい作品(「シティ・オブ・ゴッド」や「過去のない男」なんてこの雑誌読む人、ほとんど観ていないんじゃ?)が並んでいるというあたりが、ユニークと取るか統一性がないと見るか、評価が分かれる所ではないだろうか。個人的には、ファン選出のテンをメインにした方が、この雑誌らしくていいのではないかと思うのだが…。

 (1/24追加)

映画秘宝・ベスト20

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
キル・ビル クエンティン・タランティーノ 11 インファナル・アフェア アンドリュー・ラウ/アラン・マック
シティ・オブ・ゴッド フェルナンド・メイレレス 12 アダプテーション スパイク・ジョーンズ
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 ピーター・ジャクソン 13 X−MEN2 ブライアン・シンガー
ファム・ファタール ブライアン・デ・パルマ 14 HERO <英雄> チャン・イーモウ
フレディVSジェイソン ロニー・ユー 15 ドリームキャッチャー ローレンス・カスダン
チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル マックG 16 マッハ! プラッチャヤー・ピンゲーオ
ラスト サムライ エドワード・ズウィック 17 “アイデンティティー ジェームズ・マンゴールド
アンダーカバー・ブラザー マルコム・D・リー 18 片腕カンフー対空飛ぶギロチン ジミー・ウォング
リベリオン−反逆者− カート・ワイマー 19 ターミネーター3 ジョナサン・モストウ
10 極道恐怖大劇場 牛頭 三池 崇史 20 座頭市 北野 武

(寸評)ここのベストテンは特に!ユニークなのでいつも楽しみ。で、今年のベストワンは、やはりと言うか当然と言うか、タランティーノの「キル・ビル」に決定。総特集を組んだり、配給会社に無断で特製ポスター(B級映画ノリでこれが実に楽しい)を作ったりと肩入れして来たのだから、当然と言えば当然の結果である。映画がヒットしたのもこの雑誌のおかげかも知れない。2位以下も楽しい。「ロード・オブ・ザ・リング」や「ラスト・サムライ」に混じって「フレディVSジェイソン」や「アンダーカバー・ブラザー」、「リベリオン」等のB級映画、他では酷評されている「チャーリーズ・エンジェル」、「ドリームキャッチャー」等が何の違和感もなく並んでいるあたりもこの雑誌らしい。さらには、劇場公開されなかった三池崇史の怪作「極道恐怖大劇場・牛頭」が10位に入っていたり、「キル・ビル」にリスペクトされたおかげでリバイバル公開される事になったジミー・ウォングの旧作「片腕カンフー対空飛ぶギロチン」までもが18位に入っているなど、ここまでやってくれるか〜と笑いたくなる。いやー楽しい(笑)。毎度恒例の翌年公開先取り作品では、16位の「マッハ!」が注目作。詳しい内容は分からないが、タイ製のアクション映画らしい。覚えておきましょう。
 さて最後に、もはやこの雑誌の名物(?)となった「トホホ大賞」を以下に紹介しておきます。
(1)「マトリックス レボリューションズ」 (2)「マトリックス リローデッド」 (3)「魔界転生」 (4)「バトル・ロワイアルU/鎮魂歌」 (5)「偶然にも最悪な少年」 (5)「ハルク」 (7)「ドラゴンヘッド」 (8)「キル・ビル」 (9)「ドリームキャッチャー」 (9)「シカゴ」 (9)「めぐりあう時間たち」
…1,2位を「マトリックス」2作が占めている。まあ当然と言えば当然(それにしてもダントツですよ(笑))。私もよっぽどワーストに入れようかと思ったくらい。このくらい叩いてくれた方がスッキリする。「魔界転生」をはじめ私が選んだワースト作品も4本入っている。「バトル・ロワイアルU」と下位2本を除けば、ほぼ納得のワーストテンであります。


(2/24追加)
映画芸術

日 本 映 画 ベ ス ト テ ン

日 本 映 画 ワ ー ス ト テ ン

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
ヴァイブレータ 廣木 隆一 スパイ・ゾルゲ 篠田 正浩
鏡の女たち 吉田 喜重 踊る大捜査線 THE MOVIE2 本広 克行
blue 安藤 尋 座頭市 北野 武
赤目四十八瀧心中未遂 荒戸 源次郎 あずみ 北村 龍平
アカルイミライ 黒沢 清 木更津キャッツアイ 日本シリーズ 金子 文紀
刑務所の中 崔 洋一 幸福の鐘 SABU
六月の蛇 塚本 晋也 魔界転生 平山 秀幸
ドッペルゲンガー 黒沢 清 ドラゴンヘッド 飯田 譲治
美しい夏キリシマ 黒木 和雄 1980 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
10 ぼくんち 阪本 順治 10 西谷 真一

(寸評)昨年同様、日本映画のベストテンとワーストテンを同時掲載します。ここのベストテンはいつもの事ですが、ベストの点数からワーストの点数を減点して算出された得点の順となっております。
 1位は寺島しのぶの熱演が評判の「ヴァイブレータ」。なお、この作品の脚本を書いたのが本誌編集長でもある荒井晴彦(まさかヨイショしたわけではあるまいが…いや冗談(笑))。大阪ではようやく3月に新世界で公開されるようだが、それにしてもこれほど評判が高いにもかかわらず、小規模で細々としか公開されないのは怒りを通り越して情けなくなって来る(「赤目四十八瀧心中未遂」も同様)。いいものを大勢の観客に見せるのは当然の義務だと思うのだが…。
 ちょっと脱線してしまった。その他の作品もいかにも「映画芸術」誌らしい選出で納得。異色は2位の「blue」。他のベストテンではほとんど評判になっていない(キネ旬では19位)。で、やっぱり楽しいのがワーストテン。篠田正浩と北野武に無茶苦茶厳しいのがここの特徴で、いつもこの二人はワーストの常連である(くわしくは過去のベストテン批評を参照)。それにしてもワースト1〜3位の作品が、いずれも日本アカデミー賞の優秀作品に入っているというのが笑えますね。


(2/24追加)
この映画がすごい! ホントに面白かった映画ベストテン

順位

作 品 名 監  督

順位

作 品 名 監  督
猟奇的な彼女 クァク・ジェヨン 12 リベリオン −反逆者− カート・ワイマー
ボウリング・フォー・コロンバイン マイケル・ムーア 13 戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー
キル・ビル クエンティン・タランティーノ 14 エデンより彼方に トッド・ヘインズ
ジョゼと虎と魚たち 犬童 一心 15 ベッカムに恋して グリンダ・チャーダ
インファナル・アフェア アンドリュー・ラウ/アラン・マック 16 アイデン&ティティ 田口 トモロヲ
シティ・オブ・ゴッド フェルナンド・メイレレス 16 六月の蛇 塚本 晋也
トーク・トゥ・ハー ペドロ・アルモドバル 18 8Miles カーティス・ハンソン
シカゴ ロブ・マーシャル 19 アバウト・シュミット アレクサンダー・ペイン
ラスト サムライ エドワード・ズウィック 19 ヴァイブレータ 廣木 隆一
10 ファインディング・ニモ アンドリュー・スタントン 19 めぐりあう時間たち スティーヴン・ダルトリー
10 ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 ピーター・ジャクソン

(寸評)宝島社が発行する雑誌「この映画がすごい!」が選出するベストテン。例によってベスト20までを掲載。「猟奇的な彼女」がベストワン、「キル・ビル」が3位に入るなど、いつもながらユニークな選出で楽しい。「映画秘宝」よりはやや真面目な秀作も入っている所がこの雑誌の特徴と言えるだろう。洋画なんか、キネ旬ベストテン作品のうちの9本までがベスト20位入りしている。「ジョゼと虎と魚たち」が(日本映画が少ないわりに)意外と健闘している。なお、この他に、みのわあつお、みうらじゅん、三留まゆみ、永野寿彦といった錚々たるユニークなメンバーが選出した、ウラ・ベスト3というのがあるので紹介しておきます。1位「フレディVSジェイソン」、2位「サラマンダー」、3位「アンダーカバー・ブラザー」、別格「キル・ビル」…うーむ、いかにも“らしい”と言うか…(笑)。


(参考)

  ベストテンではないが、各新聞社系の映画賞についても紹介しておきます。

   

第28回報知映画賞
賞   名 受賞者(作品) 受賞対象作品
作 品 賞  「刑務所の中」    (崔 洋一 監督) ザナドゥー
主演男優賞  西田 敏行  「ゲロッパ!」
主演女優賞  寺島 しのぶ  「赤目四十八瀧心中未遂」
助演男優賞  宮迫 博之  「13階段」 「蛇イチゴ」
助演女優賞  深津 絵里  「阿修羅のごとく」 「踊る大捜査線2」
監 督 賞  恩地 日出夫  「蕨野行」
新 人 賞  石原 さとみ  「わたしのグランパ」
外国作品賞  「猟奇的な彼女」   ( クァク・ジェヨン 監督) 東芝

 (寸評)報知映画賞の監督賞に、恩地日出夫さんが選ばれています。なつかしい名前です。「あこがれ」「めぐりあい」・・・数々の東宝青春映画の傑作を撮っており、私にとっても忘れられない名前です。当年70歳になられるそうですが、これが始めての監督賞です。「遺作のつもりで撮った」という事ですが、なんのどうして。これを励みにもっともっといい映画を撮って、若手監督たちに激を飛ばしていただきたいと思います。本当におめでとうございました。

 

日刊スポーツ映画大賞
賞   名 受賞者(作品) 受賞対象作品
作 品 賞  「阿修羅のごとく」  (森田 芳光 監督) 東宝
監 督 賞  北野 武  「座頭市」 
主演男優賞  中井 貴一  「壬生義士伝」
主演女優賞  寺島しのぶ  「赤目四十八瀧心中未遂」
助演男優賞  菅原 文太  「わたしのグランパ」
助演女優賞  八千草 薫  「阿修羅のごとく」
新 人 賞  石原 さとみ  「わたしのグランパ」
石原裕次郎賞  「踊る大捜査線 THE MOVIE2」 (本広 克行 監督)
石原裕次郎新人賞  該当なし


   

(1/24追加)
毎日映画コンクール
賞   名 受賞者(作品) 受賞対象作品
日本映画大賞  「赤目四十八瀧心中未遂」 (荒戸 源次郎 監督) 赤目製作所
日本映画優秀賞  「阿修羅のごとく」 「座頭市」 「スパイ・ゾルゲ」
 「ドッペルゲンガー」 
監 督 賞  崔 洋一  「刑務所の中」 
脚 本 賞

 西川 美和

 「蛇イチゴ」

 深作健太/木田紀生  「バトル・ロワイアルU/鎮魂歌」
主演男優賞  西田 敏行  「ゲロッパ!」
主演女優賞  寺島 しのぶ  「赤目四十八瀧心中未遂」
助演男優賞  柄本 明  「ドッペルゲンガー」 「座頭市」 他
助演女優賞  大楠 道代  「赤目四十八瀧心中未遂」「座頭市」
田中絹代賞  八千草 薫  「阿修羅のごとく」
スポニチグランプリ

新 人 賞

 大西 滝次郎  「赤目四十八瀧心中未遂」
 宮迫 博之  「蛇イチゴ」
 西川 美和 (監督)  「蛇イチゴ」
アニメーション賞  「東京ゴッドファーザーズ」  (今 敏 監督) 
大藤信郎賞  連句アニメーション「冬の日」 (川本喜八郎 企画/総合演出)
外国作品賞  「戦場のピアニスト」 (ロマン・ポランスキー 監督)
日本映画ファン賞  「踊る大捜査線 THE MOVIE2」  (本広 克行 監督)
外国映画ファン賞  「戦場のピアニスト」 (ロマン・ポランスキー 監督)

 

   

(1/31追加)

第46回ブルーリボン賞

賞   名 受賞者(作品) 受賞対象作品
作 品 賞  「赤目四十八瀧心中未遂」 (荒戸 源次郎 監督) 赤目製作所
監 督 賞  森田 芳光  「阿修羅のごとく」
主演男優賞  西田 敏行  「ゲロッパ!」 他
主演女優賞  寺島 しのぶ  「赤目四十八瀧心中未遂」
助演男優賞  山本 太郎  「MOONCHILD」「ゲロッパ!」
助演女優賞  大楠 道代  「赤目四十八瀧心中未遂」「座頭市」
新 人 賞

 石原 さとみ

 「わたしのグランパ」

特 別 賞  渡辺 謙  「ラスト・サムライ」出演の功績
外国作品賞

 「インファナル・アフェア」(アンドリュー・ラウ/アラン・マック 監督)

 コムストック










日本映画

(順位なし。アイウエオ順)

 「赤目四十八瀧心中未遂」 「阿修羅のごとく」 「ヴァイブレータ」 「美しい夏キリシマ」 「踊る大捜査線THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」 「ゲロッパ!」 「座頭市」 「さよなら、クロ」 「ジョゼと虎と魚たち」 「わたしのグランパ」

外国映画

(順位なし。アイウエオ順)

 「インファナル・アフェア」 「8マイル」 「キル・ビル」 「シカゴ」 「戦場のピアニスト」 「デブラ・ウィンガーを探して」 「ファインディング・ニモ」 「ボウリング・フォー・コロンバイン」 「ラスト サムライ」 「猟奇的な彼女」

 

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